本記事では、中国のネット事情、そして中国でも快適にネットを使う方法をご紹介します。
急成長をとげている中国は、ビジネスマンも多く行き交う国です。
観光客にも人気で、日本からも各方面から毎日フライトしてますよね。
中国に行くときに、必ず気をつけないといけないのが中国国内のネット事情です。
残念ながら日本のように自由で快適にネットを環境ではありません。
これから中国のネット事情、そして中国でも快適にネットを使える方法をご紹介します。
目次
中国のインターネットを規制している「金盾(グレートファイヤーウォール)」とは
中国で自由にインターネットを使えない理由は、「金盾」というプロジェクトがあるからです。
金盾ってそもそも何なの?という方のために、このプロジェクトについてご説明します。
金盾(グレートファイヤーウォール)とはどのようなもの?
「金盾」とは、中国政府のインターネット検閲および規制システムのことで、これは国家機密に当たるもの。
1999年から国家戦略の一つとして導入されたもので、インターネット利用を厳しく監視・規制しています。
その監視レベルは世界的にも最高レベルとも。
この金盾によって、中国国内では自由にネットを利用することが困難。
つねに「このIPアドレスは規制がかかったものではないか」「規制されている内容がデータ送信されていないか」など監視しているんです。
- データを送信した部分
- ネットワークのパイプ(IPアドレスなど)部分
- データを受信した部分
ここで監視にひっかかると、ネットワークが遮断されて使えなくなります。
わかりやすいよう、メールの送受信の図を使って説明しますね。
【メール送受信の流れ】
引用元:日経BP
この絵は女の子から男の子へメールを送っているイメージ図です。
まず「1.データを送信した部分」は、女の子がメール送信のボタンを押した瞬間ですね。
ロボットが「サーバーに送るよ」と言っています。
ここで1つ目の監視が入ります。
次の「2.ネットワークのパイプ(IPアドレスなど)部分」は、メールサーバーからメールサーバーへデータが送られるところを指します。
ここでもまた監視が入るんですよ。
最後は「3.データを受信した部分」ですね。
男の子のメールサーバーまで何らかの形で監視をすり抜けたとしても、男の子のパソコンに到着したときに最後のチェックが入ります。
このように3つの部分で監視を入れるようにしてるので、この監視を潜り抜けるのは至難の業なんです。
それでは実際に、どのようなIPアドレスやサイトが中国で規制がかかっているかは、これからお伝えしますね。
中国で利用不可のサービス(SNS系は全滅に近い)
この金盾のプロジェクトは主には、海外⇔中国国内に対して行っている施策です。
なので、中国のネット回線を使うと以下のサービスが自動的に遮断されてしまいます。
- LINE
- YouTube
などSNS全般は使えません。
私たちが日常で使っているSNSは、中国では利用できないんです。これでは、せっかく中国を訪れても不便でしかありません。
家族や友達にも連絡とりたいしSNSにアップしたいと思っても、中国に行くとそれができないんです。
海外に行ったら「フリーWiFiに頼ろう」という人もいるかもしれませんね。
でもフリーWiFiも、監視の対象ネットワークなので、結局は先ほどのようなSNSには繋ぐことができません。
そもそも、中国のフリーWiFiは「中国の携帯番号」が必要、かつSNS認証も必要となるため、外国人が利用するのは敷居が高いです。
中国で安心してインターネットを利用するのはこの3つの方法
では、中国に行ったらインターネットは諦めないといけないのか?
というと、そうではありません。
「VPN」というものを使ってインターネットをすれば、中国でも今まで通りインターネットを使うことができます。
VPNとは、「仮想プライベートネットワーク」の略で、どのデータも「暗号化」してから送信するシステムのこと。
このネットワークを利用すれば大丈夫なんです。
でもこれは初心者には難易度が高いのが現状。
そこで、初心者やインターネットに詳しくない方でも安心して使える方法をお伝えします。
中国の特別回線に対応している海外用WiFiレンタルをする
一番簡単で便利なのは、この海外用のWiFiルーターをレンタルをすることです。
海外用WiFiレンタルは、VPNのような設定も不要の全く新しい通信技術を使っています。
そのため、私たちは通常のWiFi設定だけで簡単に利用が可能。
とにかく簡単、そして料金も低価格なので一番使いやすくおすすめです。
海外用WiFiレンタルなら、セキュリティも安心ですよ。
香港に対応しているSIMを購入して利用する
次は、料金が一番抑えられる点でおすすめなのですが、香港対応SIMを購入すること。
香港は中国の特別行政区に指定されていることもあり、香港は中国と違い自由にネットを使うことができます。
料金は安いですが、中国に行く前にインターネットで香港SIMを購入しておく必要があります。
ただし3つの注意点があるのでみてみましょう。
- スマートフォンがSIMフリー(SIMロック解除)の状態であること
- 自分でSIMの入れ替えができること
- 自分で設定ができること
ナオト
結構、難易度は高めです。
ネットにそれなりに詳しくないと難しいでしょう。
大前提で、今使っているスマートフォンをSIMフリー状態にしないといけません。
日本で販売されている携帯キャリアのスマートフォンには、もともとSIMロックがかけられています。
このSIMロックとは、契約しているキャリアのSIMでしか使えないようにしているもの。
つまり、ほかのキャリアのSIMを入れて自由に使えないようにしています。
そのSIMロックを解除するのは、携帯ショップなどで簡単にできますが手数料(税込き3,000円)がかかります。
頻繁に海外に行かない人や、他キャリアのSIMを入れて使う必要がほとんどない人にはあまりおすすめできません。
その他は、自分でSIMの操作や設定ができるという条件があります。
これは、契約している携帯ショップではしてくれませんので注意しましょう。
香港SIMは、Amazonで簡単に購入することができます。料金も1,000円程度からあるので、SIM自体はお買い得かもしれませんね。
契約している携帯会社の海外ローミングを利用する(ただし、高い)
最後は、何も手続きがいらない海外ローミングの利用です。
現在契約している携帯会社のスマートフォンは、手続き不要でそのまま海外での使用ができます。
中国に着いたら「データローミングをON」にするだけで、いつもと同じインターネットが使えるという手軽さ。
手軽さゆえに、料金はめちゃくちゃ高いです。
ナオト
海外での携帯会社の通信を使うのは、国内利用と違って料金が高いんです。
また、契約しているパケット定額も海外では全く利用できません。
海外ローミングの料金は、1,980~2,980円までの使い放題定額。
しかも1日単位の料金となります。
海外でデータローミングを使うと、2,980円はすぐに上限に達するので、1日の料金は2,980円と思っておくのが無難。普通に考えて、海外用のレンタルルーターを使った方が安いです。
海外ローミングを使うときの注意点として、今一度スマートフォンの設定を確認しておくことです。
設定方法によっては、この海外の使い放題定額は対象にならないことがあります。
そのときの請求金額は何十万になることも。
どうしても海外ローミングを使いたいという方は、携帯ショップで設定方法を確認してもらいましょう。
中国では海外用WiFiレンタルがおすすめ!2大レンタル会社を比較
中国で安心して利用できる方法を3つお伝えしました。
中でも一番おすすめなのが、海外用WiFiのレンタルサービスを使うことです。
その海外用WiFiレンタルのおすすめポイントは以下の3つになります。
- 面倒なVPNではなく、特別回線を使っている
- 初心者にも安心な、簡単な設定でOK
- 料金も低価格
がおもな理由。
数多くあるレンタル会社の中でも大手の、グローバルWiFiとイモトのWiFiについて詳しくみていきましょう。
「グローバルWiFi」と「イモトのWiFi」の比較表
グローバルWi-Fi | イモトのWiFi | |||
プラン※ | 3G 300MB | 1,070円 | 4G 500MB | 1,480円 |
3G 600MB | 1,370円 | – | ||
4G 300MB | 1,370円 | |||
4G 600MB | 1,570円 | |||
4G 1.1GB | 1,770円 | |||
4G 無制限 | 2,270円 | |||
受取・返却可能な空港 | 17空港 | 6空港 | ||
旭川空港 | 新千歳空港 | |||
新千歳空港 | 成田空港 | |||
仙台空港 | 羽田空港 | |||
新潟空港 | 中部空港 | |||
小松空港 | 関西空港 | |||
成田空港 | 福岡空港 | |||
羽田空港 |
– |
|||
静岡空港 | ||||
中部空港 | ||||
伊丹空港 | ||||
関西空港 | ||||
北九州空港 | ||||
福岡空港 | ||||
大分空港 | ||||
宮﨑空港 | ||||
鹿児島空港 | ||||
那覇空港 | ||||
支払い方法 | クレジットカード払い | クレジットカード払い | ||
コンビニ払い | コンビニ払い | |||
– | Amazon Pay |
※プランについて・・・中国の特別回線(イモトのWiFiはプレミアム回線と呼ぶ)に対応しているプランだけ載せています。
海外用WiFiレンタルは中国の特別回線に対応しており、ほぼ全域をカバー
グローバルWiFiもイモトのWiFiも特別回線に対応しています。
だから安心してSNSなどを利用できます。
もちろん、この特別回線に対応していないプランもありますが、それでは持っていっても意味がありません。
さらに上海や北京など、主要都市のみならず、この2つの会社は中国全域をほぼカバーしているため、中国周遊してもインターネットの心配をする必要がないんです。
中国どこに行っても使えるのは大きなメリットですよね。
料金プランの豊富さでは、「グローバルWiFi」が圧勝
上記の比較表をみてもわかるように、グローバルWiFiは特別回線に対応しているプランが豊富。
なので自分の利用用途に合わせて容量も選ぶことができます。
ちなみにイモトのWiFiは500MBのみですが、使い切ったあとはチャージ制になります。
画面に自動でチャージ画面へ切り替わるので、その点は安心ですね。
グローバルWiFiは、地方空港にも対応しているので受取・返却が便利
グローバルWiFiは、地方空港にも強い会社。17空港にも対応しています。
また中国へのフライトも、地方空港からたくさん飛んでいるためレンタルも大変便利。
両社とも宅配には対応していますが、移動時間は少しでも荷物を少なくしたいですよね?
そんな方にもピッタリです。
早割のバリエーションは、「イモトのWiFi」に軍配
イモトのWiFiは、グローバルWiFiよりも料金が高めですが、早期割引を取り入れているため、場合によってはより安くレンタルすることができます。
イモトのWiFiの早期割引
割引率 | 金額 | |
30日前 | 10% | 1,480⇒1,330円 |
45日前 | 15% | 1,480⇒1,260円 |
60日前 | 20% | 1,480⇒1,180円 |
中国への旅行が早めにわかっていれば、最大で300円もおとくに。
500MBで十分足りる方は、早めに申し込みをすれば低価格でレンタル可能となります。
まとめ:総合的に便利なグローバルWiFiで快適なWiFi環境を手に入れよう
中国への旅行のいちばんのネックはインターネットです。
それを回避するために、便利で安い「グローバルWiFi」をレンタルすることをおすすめします。
初心者にもやさしい設定ですし、中国のネット利用がより快適になります。
レンタルは事前にネットからできますので、候補の1つに入れてみることをおすすめします。